#1 益 春菜  物語
2008年 全日本モトクロス選手権レディスクラスチャンピオン


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2009.01.06  益 春菜/栄光への軌跡 【5】 ”決戦の刻” <<04:41


IA2ヒート1の表彰式が終わると同時に、プログラムはレディスクラス決勝へ向けて進行する。
全日本選手権の場合、次のレース(決勝ヒート)出走者は、予選結果順にウエイティングエリアで待機させられる。そこは、スターティングゲートの真後ろであり、並びは「速い者順」に横一列だ。
極めてわかりやすい絵面である。
決戦の刻001
オフィシャルの合図により、速い者から順に一人づつマシンを押してグリッドに向かう。
最初にグリッドに入ったのは#1鈴木沙耶選手。中央のボックスから1台空けて陣取った。
予選が2組あった場合、それぞれ1位のライダーから順にグリッドを自由に選択できる。
予選B組でトップの沙耶選手がベストタイムをマーク。春菜は予選A組でトップながらタイムでは一歩及ばなかった。春菜は沙耶選手から1台置いてイン側にマシンを並べた。
決勝進出30台全員がグリッドにつくとサイティングラップでコースを1周する。
最終的なコース状況の確認だが、春菜は余計な事は考えたくなかったので、いつもより速度をあげて周った。今にも破裂しそうな心臓は悲鳴をあげていたが、そこそこのスピードで走ることによって何とか抑えることができた。
というより、このサイティングラップ時、何を思い、何を感じていたか、記憶は一切残ってないという。

スタート2分前のボードが掲げられ、いよいよ正念場…。
極限の緊張から、頭の中は真っ白になっていた春菜。
『1位でゴールしたい』『いや、絶対に1位で決めてやるんだ』という強い決意。
それ以外何もなかったが、不安な気持ちもまだ少しだけ残っていた。

15秒前のボードが出た時の記憶は今でも鮮明に残っている。
「やるだけやってみよう。これから走るのは私なんだ。私のレースなんだから。結果はどうなっても、自分で受け止めればいいんだ」と、スターティングマシンのバーにだけ意識を集中させた。
春菜、沙耶選手が選択したグリッドは、名阪では王道な位置。
互いにギャンブルは避けていた。
他のどのクラスでも予選上位者は、この辺りから若干イン側までを選択してホールショットを狙う。


14時27分33秒。運命のバーは倒された。
決戦の刻002
決戦の刻003
春菜はいつものように正確なタイミングでスタートダッシュを図る。
4スト150Fを得て以来、スタートには絶対的な自信を持っている。
自信の裏付けは、練習量だった。理屈ではなく身体がマシンを加速させる。
沙耶選手は隣のライダーに絡まれ、トップ集団から遅れてしまっていた。
決戦の刻004
春菜の視界には、誰もいない。このまま1コーナーを抜ければトップだ。
ところが、春菜より4台イン側グリッドを選択していた#100安原さや選手が、ストレート後半で抜群の伸びをみせる。
春菜に並ぶどころか身体半分前に出た。
決戦の刻005
さや選手は突っ込み鋭く1コーナーで春菜のインを押さえた。
春菜は「やばっ!ホールショットやられた」と思った。
決戦の刻006
しかし、「やられた」と判断した瞬間から冷静になることができた。
決戦の刻007
さや選手は巧みに1コーナーをさばく。理想的なラインから、アウトに膨らみながらスピードを乗せていく。
春菜はフルブレーキングを解放し、さや選手のアウト側に向かって加速した。
アウトから抜けないのは承知の上。しかし、このまま、さや選手の真後ろにつけたのでは、右昇りとなる1コーナーでは十分な加速が得られない。
ライダーの本能からか、瞬時にマシンをアウトに振る。全開で大きなRを描きながら加速するが、あいにくアウトラインの路面はサンドが柔らかく、思ったほどの加速は得られなかった。
続く2~3コーナーでも、さや選手の前に出られないままのオープニングとなってしまった。

『惜しい。出られなかった』のように映ったのだったが、それは違っていた。
春菜は、スタート直前までの緊張がウソのように冷静になっていたし、身体の動きも軽かった。
逃げるさや選手の動き、轍、ギャップ、石ころ一つまで、いつもの何倍もよく見えていた。
「あの時、もし、スタートからすぐにトップになってたら…。ダメだったんじゃない?」と笑いながらレースを振り返る。


ライダーなので、いつ何時でも前車を抜く気構えはある。
しかし、このオープニングから2周目にかけて、焦る気持ちは皆無だった。
熱い戦闘意欲は『待つ』に変わった。
決戦の刻008
「終わった今だから言えるんだけど(笑)。あの時はホント、集中できてたかなァ。仕掛けるタイミングを計るとか、際どいとこ狙うとかじゃなくて『空いた(ラインが)ら抜こう』って思いながら走ってて。いつもの私なら焦っちゃってジタバタしながら仕掛けまくり?だったかも」と、誰よりも楽に序盤周回を重ねていた。
さや選手との距離は適度に計りながらも、スキさえあれば、その瞬間を捕らえる準備を整えていた。さや選手のペースも決して遅いわけではなく、ウデアガリもあるにはあったが、いつものようなパンパン状態ではなかった。
そして3周目、コース中域の轍の掘れているセクションで、さや選手のインが空いた。
春菜は、すかさず次のコーナーでフロントタイヤをイン側の轍に滑り込ませた。

あっさりとトップ進出を果たすと、ソコはもう200%自分だけの世界だった。
決戦の刻009
まだ、3周目ということもあって周回遅れもいない。
コースコンディションは最高で、ホコリも泥水もない。
まるで、春菜のためにお膳立てされたような空間だった。

何も余計なことを考えず軽快に飛ばした。
いつになくマシンが軽かった。
しゃかりきに全開じゃないのに、滑らかに景色が流れていく。

気持ちよかった。

事実、5周目にベストラップを刻んでいるように、トップにたってからの春菜は、08シーズン、いや、これまでのレースキャリアで最高のライディングをみせていたのかもしれない。


決戦の刻010
レース中盤、春菜は、トップ独走の快感を味わいながらも、どうしても気になることがあった。
女王・鈴木沙耶のポジションである。

春菜の背後には先ほどパスした、さや選手がそのまま追従してきている。
後ろを振り向くまでもなく、沙耶選手がまだ迫ってきていないことが春菜の心を揺さぶった。

「沙耶ちゃん、どうしちゃったの?。まだ来ないじゃん」と。


決戦の刻011



No.14 / モトクロス / Comment*1 / TB*0 // PageTop▲

2009.01.03  ☆謹賀新年☆ <<19:36


謹賀新年
明けましておめでとうございます。
物語の更新は不定期となりますが、
本年も、どうぞよろしくお願いいたします。      crew OHG

春菜選手の近況はコチラです。


No.12 / モトクロス / Comment*0 / TB*0 // PageTop▲

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